眠気に勝てない…。仕事で疲れた夜でも「5分だけ」勉強を続けるための小さな習慣

仕事で疲れた夜にデスクで勉強を始めようとする女性

「将来のために、何かしないと」。

そんな漠然とした不安から、資格の勉強やスキルアップのための学習を始めたあなたは、本当に素晴らしいと思います。

仕事でクタクタになって帰宅し、本当ならソファに倒れ込みたい。それなのに、重いテキストを開こうとデスクに向かう。その一歩が、どれだけ大変なことか。

でも、いざ座ってみたものの、まぶたは重く、さっき読んだはずの文章がまったく頭に入ってこない…。気づけばウトウトしていて、自己嫌悪。

「今日もできなかった」「私って意志が弱いのかな」

もしそう感じているなら、どうか自分を責めないでください。

日中、あれだけ神経を使い、体力を消耗して働いたのですから、疲れているのは当たり前。眠くなるのは、あなたのせいではなく、体が休息を求めているサインにすぎません。

大切なのは、「毎日2時間やる」ことではなく、「毎日5分でもいいからやめない」こと。

この記事では、仕事で疲れた夜でも「これならできるかも」と思える、魔法のようにハードルが低い「5分だけ」勉強を続けるための小さな習慣をご紹介します。

1. 「ただいま」の勢いで、テキストを「出すだけ」

帰宅後にカバンからデスクに出された勉強用のテキスト

一番の強敵は、「さあ、やるぞ」と気合を入れてデスクに向かうまでの心理的ハードルです。

疲れている時ほど、「勉強しきゃ」という言葉が重くのしかかりますよね。だから、まずは「勉強する」という意識を捨ててみましょう。

帰宅して、「ただいま」とカバンを床やソファに置く。その流れのまま、カバンからテキストやノートPCを取り出し、デスクの上に「置くだけ」でOKです。

ポイントは、「開かない」こと。

「置くだけ」なら、10秒もかかりません。

不思議なもので、私たちの脳は、目に見えるものがあると「やらないと」とプレッシャーに感じるのではなく、「ちょっとやろうかな」と無意識に行動の選択肢に入れやすくなるんです。

物理的に目の前に「ある」状態が、夕食後や入浴後の「ちょっと目を通そうかな」という気持ちを後押ししてくれます。まずは「準備の準備」だけで、今日のタスクはクリアです。

2. 「タイマーの音」をスタートの合図にする

勉強時間を確保するためスマホで15分のタイマーをセットする

「1時間頑張るぞ」と思うと、途方もなく長く感じてしまいます。

疲れた脳は、高い目標を立てた瞬間にシャットダウンしてしまうもの。

そこでおすすめなのが、「たった15分」だけタイマーをセットすることです。

「え、15分も長くない?」と思うかもしれません。でも、これは15分「集中し続ける」ためのものではありません。

スマホのアラームを15分後にセットし、スタートボタンを押す。その音が、あなたの勉強開始の合図です。

そこからテキストを開き、たとえ5分で集中が切れても、残りの10分をぼーっと眺めているだけでも構いません。

大事なのは、「アラームが鳴るまでデスクに座っていた」という事実を作ること。

「15分間、勉強の空間にいた自分」を褒めてあげましょう。これだけでも、大きな前進です。

3. 睡魔が来たら「耳を引っ張る」

勉強を始めても、すぐにやってくるのが睡魔です。

コーヒーを淹れるのも面倒だし、冷水で顔を洗えばスキンケアが台無し…。

そんな時は、「耳」を使いましょう。

両耳たぶを掴んで、ゆっくりと下に引っ張ったり、横に広げたり、ぐるぐると回してみてください。

耳にはたくさんのツボが集中していると言われており、優しく刺激するだけで血流が良くなり、頭が少しスッキリします。

座ったまま、テキストから目を離さずにできる、1分間のリフレッシュです。眠いなと思ったら、まずは耳を引っ張る。これなら、どんなに疲れていてもできますよね。

4. 「見出しを3つ」だけ声に出して読む

「今日はどうしてもテキストを読む気になれない」

そんな日は、無理に内容を理解しようとしなくて大丈夫です。

代わりに、テキストの「見出し」や「太字」になっている部分を、3つだけ声に出して読んでみてください。

「第1章 まるまるの基本」

「1-2 まるまるの歴史」

「1-3 重要なポイント」

たったこれだけです。

声に出すことで、ぼんやりしていた意識が少しだけハッキリしますし、目と耳の両方から情報が入ることで、「なんとなくこんな内容だったな」という記憶のフックが作られます。

1ページも進まなかったとしても、「今日もテキストに触れた」という事実が、明日のあなたを助けてくれます。

5. 終わりに「できた!」とカレンダーに丸をつける

勉強継続の達成感を可視化するためカレンダーに丸印をつける

どんなに小さなことでも、「今日もできた」という達成感を可視化することは、継続のために非常に重要です。

デスクに置いた小さなカレンダーや手帳に、たとえ「テキストを出しただけ」の日でも、「15分タイマーをかけただけ」の日でも、かわいい色のペンで「丸(○)」をつけましょう。

丸が一つ、また一つと増えていくと、「こんなに続けてるんだ」という自信が湧いてきます。

将来への不安は、「今の自分が何もできていない」という焦りから生まれるもの。

その不安を打ち消せるのは、「今日も私は、未来のために小さな一歩を踏み出した」という小さな肯定感の積み重ねだけなのです。

まとめ:頑張らなくても、あなたは前に進んでいる

お気に入りのハンドクリームでセルフケアをしながらテキストを眺める

将来のために努力しようとするあなたは、それだけで本当に立派です。

だからこそ、頑張りすぎて燃え尽きてしまうのが一番もったいない。

仕事で疲れた日は、無理をしなくていいんです。

テキストを机に出すだけ。タイマーを15分かけるだけ。見出しを3つ読むだけ。

その5分のアクションが、1ヶ月後、半年後には、とてつもなく大きな差になります。気づけば、あれだけ進まなかったテキストが1冊終わっていたり、半年前には解けなかった問題がスラスラ解けるようになったり。そんな未来が、今日の「テキストを出すだけ」の行動から始まっています。

今夜はまず、お気に入りのハンドクリームを塗って、テキストの表紙を眺めることから始めてみませんか?